建設の各仕事の解説

 大工って何でもできるんじゃないの?左官って何?というお客様が多いため、簡単な解説を書きます。

 野球と一緒で、本職と、そうでないというものがあります。たとえば、巨人の坂本選手はショートが本職ですが、内野の守備ならどこでもできますよね。外野なら、すぐにできるというわけではないけれど、練習すれば、できるようになると思います。逆に、投手と捕手は、「原理はわかっているし、一般の人よりはうまいけれど、ファンからお金をとるほどのプレーはできない」、ソフトボールは「野球に似ているし、一般の人はできると思うかもしれないけど、実は全然違うスポーツだから難しい」となると思います。監督や審判は、「できるだろうけど、何年かはその道の全く別の修行が必要だ」チケット販売になりますと「それは無理だ。チケットぴあやローソンの仕事だ」となりますよね。

 建設技術者も同じで、みんな、

1、本職                 

例(大工)(左官)

2、本職ではないが、本職と同じくらいできる

例(大工に対しての内装工)(左官に対してのタイル工)

3、本職ではないが、練習すればできる

例(大工に対してのサッシ工)(左官に対してのブロック工)

4、本職ではなく、一般の人よりはうまいが、お金をいただけるほどではない

例(大工に対しての庭師)(左官に対しての塗装工)

5、一般の方からは同じような仕事に見えるが、実際は全く異なる仕事である

例(大工に対しての左官)(左官に対しての大工)

6、できることはできるが、何年かはその道の全く別の修行が必要

例(大工、左官に対しての現場監督、設計士)

というものがあります。 これはどうしてかというと、建設業というものは、運輸業や製造業のように仕事が常に安定してあるわけではありません。そのため、建設技術者は仕事がないときは、他の仕事を手伝って生活してきた歴史があるからです。

 

もちろん

7、一般の方からみても全然違う仕事だし、実際に全く異なる仕事である

例(大工、左官に対しての営業)

というものもあります。もちろん、営業はお客様との窓口であり、大切な仕事なので、技術ができる人間を研修をした上で、営業に回す会社もあります。

営業

 最初のお客様への接点です。お客様へのわかりやすい説明と、金銭的な面を担当します。住宅関連は高額商品であり、お客様も目が肥えているため、簡単に売れるものではありません。ですから、住宅展示場にいるセールスマンはお客様の厳しい目を努力で勝ち抜いたツワモノです。仕事の帰りは午前様、帰ったあとはそのまま午前3時まで不動産取引の勉強という毎日をおくります。住宅でいろいろ説明をしてくれたときは「勉強しているんですね」と一言いってみましょう。みんなうれしそうにすると思います。金銭的な面は得意ですが、施工管理の細かいツボまで精通してはいませんので、詳しい技術的な説明が必要となった場合は技術者に同行してもらいます。工事に入った段階で現場監督にタッチします。

設計士

 一般の人は設計士=建築士と考えるかもしれませんが、あくまで建築士は資格であって建築にある程度くわしいよという証明にすぎません。建築士をもっていても、営業やっていたり、現場監督やっていたりいろいろです。逆に建築士の資格もってなくても、設計は行っていいのです。(建築士の承認は必要)

 設計士は建物の設計を担当します。設計は大規模工事だとさらに意匠(テレビに出ている建築家とよばれるような人たち)、構造(建物が天候や重みに耐えるかなどの計算)、設備(電気ガス水道など)にわかれますが、一般住宅ではそこまで厳密にわかれておりません。

 ちなみに設計士と現場監督と技術者はちょうどじゃんけんのグーチョキパーのような関係で、設計士は現場監督に勝ち(現場監督は職務上設計の意思を忠実に技術者に守らせる義務があるため)、現場監督は技術者に勝ち(言うこときかなかったら帰れといえるため)、技術者は設計士(よくも現場で何回も微調整が必要で苦労するような設計にしてくれたなと文句をいえる)に勝ちます。

現場監督

 工事のときは管理責任者として、現場監督をおきます。その現場の工事の責任者です。大工、左官などを数年行ってから、なることが多いですが、大手さんでは、そういった現場には出ずに、最初から現場監督になることが多いです。

 

 現場監督の仕事は大きく以下の4つになります。本来の以下のことはすべて技術者が自分自身でやらなければならないことですが、現在、日本の技術者の教育は技術のみに特化されており、なかなか技術者には身につかないのです。そのため、現場監督がそこを補っていくのです。

 

 技術者にとって何よりも大事なのは仕事への連続した集中、それも出来るだけ長い時間の集中です。お客様にとって良い品質の工事をお届けするには、現場監督が技術者に連続した集中ができる環境を作ってあげなければなりません。

 

① 事故の防止

 

 技術者の心身の疲れをみます。夏場の熱中症など、「ふらふら歩いている」のように外側の目に見える変化も常に目を光らせていることが大切ですが、内面もとても重要です。技術者の内面に安全意識があるかどうかを、常に見守らなければなりません。注意して直る人間なのか、直らない人間なのか。健康はお金では買えないからです。建設業は墜落などで、本当に大怪我をすることがあります。そのために勉強をつねに行い、他社の事例も参考にしながら、安全教育を行います。

 

 それと同時に近所関係の軋轢を見ます。工事業者は二週間程度で去りますが、「工事のときに、隣の家のドロがはねてきた」などというのは、何年たっても覚えているものなのです。どんなことがあってもお客様の近所関係をそこねることがあってはなりません。

 

② 技術者の工程管理・教育

 

 現場においては工程管理をつねに行い、スムーズに現場がうごくようにしなければなりません。

 

   遅刻などは問題外ですが、地味なようで重要なのが内面を見ることで、技術者はやりがいを感じているか、仕事に打ち込んでいるかを常に見ます。それがお客様に提供する仕事の品質に直結します。

 

 また、工事状況の変化により(大雨、近所で集会がある、お客様の旅行など)、施工方法を大幅に変更しなければならないケースもあります。その場合、技術者のスケジュールを調整し、ご近所にも説明をいたします。

 

③ 生産性の向上をする (より良く、より安く、より早く)

 

 現場における工事の手順は、基本的に、技術者の長年の経験にもとづいて作られたものが多く、技術者自身その作業方法が一番良いと思っていることが多いです。そのため、技術者は今の方法に執着し、より良い作業方法を考えて実行しようとはなかなか思わないことが多いです。ところが、同じ会社で同じ年月キャリアがある職人が同じ家に同じ工事をしても、クオリティに差があるのです。しかし、なかなか技術をしている本人にはわからないものです。

 

 そこへ現場監督が外部の目で点検します。場合によっては、クオリティの差を写真にとって、本人に見せます。こういうことを繰り返すことで、仕事のクオリティを高めていきます。

 

④ お客様に工事の内容をわかりやすく説明し、不安をなくしてもらう。

 

 現場監督は技術者とお客様の間の通訳でなくてはなりません。技術者は汗だくで仕事に夢中になっているため、なかなか「わかりやすくお客様に話す」まで気がまわりません。「雨押さえは板金仕上げにしますか、左官仕上げにしますか」などと、お客様に聞いてしまいます。お客様は何がなんだかわかりません。そこをわかりやすいように、職人の言葉をわかりやすくお客様に解説します。言葉でわかりにくければ写真や絵を使って説明します。

 

 

技術者(職人)

大工

 住宅の中の木の部分の工事を担当します。熟練工のことを「親方」と呼びますが、大工の熟練工は例外的に「棟梁」と呼ぶことが多いです。これは、昔は大工が工事現場をすべてたばねていることがおおかったことのなごりです。ただし、建設業界の機械化、複雑化により、安全管理、若手の育成、生産性向上のための研究、説明能力などをもっている人間を別に育成したほうが効率がいいとの判断が生まれ、大工から現場監督という仕事が分かれました。

 内装工、サッシ工を兼ねることが多いです。

左官

 モルタル、セメントなどの扱いのプロです。また、セメントとタイルは相性がよいため、タイル工事もできます。修行期間が長く、一人前になるまで二十年程度かかります。左官工事はどうしても工事してから、乾かすまでほかの工事ができなくなってしまうため、ここ二十年ほど、ハウスメーカーが左官工事をどんどんなくす方向になってきました。内装は京壁からクロスになりましたし、外壁はモルタルからサイディングへと変化してきています。タイルの仕事も少しずつ減少してきます。そのため、左官も仕事がへってきているため、外溝屋、塗装工、庭師になる人間が増えています。

 タイル工、外溝屋をかねることが多いです。

とび職(足場鳶)

 とび職は足場鳶、鉄骨鳶、重量鳶など、種類がありますが、一般住宅では、足場鳶が活躍します。単に足場を組むだけに見えますが、とび職は生命に直結する大事故と常に隣り合わせなため、安全意識の高い人間を選定しなければなりません。

塗装工

 ペンキを塗るプロです。

 防水工をかねることが多いです。

防水工

 おうちに水がはいらないようにする、防水のプロです。

 塗装工をかねることが多いです。

サッシ工

 アルミ工事のプロです。マンションなどで、一度に何十個も窓枠取り付けなどという仕事をしていることが多く、一般住宅の人はあまり接することがないかもしれません。

板金工

 板金工はうちのアルミサッシ以外の金属部分を担当いたします。鈑金は自動車の修理でよく聞く用語ですが、住宅でも使う用語です。アルミサッシ以外の金属部分って何?と思うかもしれません。(ちなみに鉄骨になると鉄筋工という職業が別にあります。)板金工は瓦以外の屋根(銅板、ガルバリウム、カラーベストコロニアル、トタン)と、モルタルでない壁(サイディング、下見板、トタン)の工事とトヨの工事が主になります。あれ、いろいろ業種が広いな、なんでも屋さんなのかな、と思うかもしれませんが、一昔前は屋根も壁もトヨもみんなトタンのような金属で作っていることが多かったのです。大工が木造でおうちの中をつくったあとは、トタンを板金工が加工して家の外側を作っておりました。その名残で、屋根がトタンからガルバリウム、カラーベストコロニアル、壁がトタンからサイディング、トヨが金属からポリになっても板金工が工事するのです。

内装工

 内装工は主にクロスやクッションフロアを担当するクロス屋、ふすまたたみ障子を担当する表具屋にわかれます。(両方できる人も多い)ただし、京壁や漆喰、珪藻土などの塗り壁の場合は左官、フローリングになると木の工事になるため、大工になります。

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