一般住宅でもっとも経済性のある地震対策

 熊本地震以来、耐震工事がブームになっています。ただ、合理性があるのかなと感じることも多いです。耐震工事というものは、家が倒壊しないわけではありません。あくまでも、「大地震のときに、いきなり家がぺしゃんこにつぶれたりしないよ」というだけです。

 

 大地震のときは、地盤が大きくずれますので、地盤がずれた直下に建物があった場合、どのような耐震工事をしていようとも、さらなる倒壊の危険があり、家に再度すむことは極めて難しくなります。

 

 また、おうちの中の一室に、シェルターのような鉄骨の避難所をつくるということをすすめている業者もいるようです。しかし、本当の大地震でぐらぐらゆれているときにシェルターの部屋までたどりつけるでしょうか?

 

 学校や市役所、劇場など、たくさんの人があつまる建物では耐震工事をすることが合理的でしょう。避難するまでに時間がかかって大勢の人の命がかかっているからです。

 

 しかし、普通の人のおうちは、瓦の屋根をガルバリウム鋼板の軽い屋根にするだけで全然違います。本当に屋根が軽くなり、耐震金物をおうちにつけるよりも、はるかに安く地震対策ができるのです。もっとも経済性のある地震対策です。

 

 地震の際に、屋根の重さは、建物の揺れにとても大きな影響を与えます。それは、物理学でいうことの、振り子の原理が作用するからです。位置エネルギーとか、難しい話をすると眠くなってしまうので、ここれは割愛しますが、簡単にいえば、屋根が重たければ、建造物の振動は大きくなるのです。

 

 ガルバリウム鋼板の屋根は、1坪の重さが15キロ。瓦の屋根(約3キロの重さの瓦が約50枚で訳150キロ)の10分の1の重さです。また、カラーベストコロニアルの4分の1の重さしかないのです。

 

 そのため、瓦の屋根をガルバリウム鋼板の屋根にかえた場合、耐震性能が3割も上昇します。


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