経済ジャーナリスト

トヨタの社長がデンソーの社長に、年功序列の慣例を破り、14人抜きの有馬氏を選んで、「好き嫌い人事で決めた」と非難されているのです。


 本来は年功序列で三矢氏になるはずだったそうで、「豊田社長は自分より年上の三矢氏は意見がいいにくいので嫌いだから。有馬氏は年下だから意見をいいやすいのでしょう。そんなことで人事を決めるな。」と批判されております。

 ちょっとまってください、あくまで会社のトップというものは、よいサービスや製品をお客さまに提供して、仕事を獲得し従業員の生活を成り立たせ、利益をあげて株主に還元することが仕事です。豊田社長はトヨタで過去最高益をあげてますし、株価も好調ですから、経営者としてやることはやっているのです。

 批判される理由が「14人抜きで、年功序列を破ったから」です。年功序列を打ち破ることがなにか問題があるのでしょうか?お客様は最高の商品がほしいのです。従業員は、自分たちの生活を守ってくれるトップがほしいのです。株主は経営者に利益をあげてほしいのです。そこに年功序列の入る余地はまったくありません。

 あともうひとつは、「豊田社長は年上が嫌い」という証拠がどこにもないということです。書いた人は豊田社長は体育会出身であることをあげて「使いにくいんだろう」と書いていますが、憶測にしか過ぎません。

 このレベルのジャーナリストがプロとして生計を立てれていることに、この国の問題があるような気がしてなりません。