建設の営業は誇りをもって

建設業の営業はつまらないといいます。「本当は自分もノミとげんのうを持って技術の仕事がしたいのに」とブツブツいって営業をしている人も少なくないかもしれません。

大英博物館はこのホームページをみるだけならばタダです。
　ところが、このリンク先だとオーディオガイドは５ポンド（８００円）、このリンク先によれば公認ガイドはたった３時間半で３０ポンド（４８００円）もします。一度に２０人位に説明できますから、３時間半で９６０００円の価値がガイドにはあるのです。人の説明はそれだけの価値があるのです。

　オーディオガイドや公認ガイドにお金をはらっている人たちは、ある程度は観光ガイドブックやホームページで大英博物館の予習はしてきているのです。大英博物館というものはロンドン観光のハイライトですから、観光ガイドブックはどの会社もかなり力を入れて書いております。また、大英博物館のホームページは写真技術が駆使されていて、かなりよくできていると思います。それでもなお、３０ポンドを払って公認ガイドから説明を聞くのです。オーディオガイドなんかですと、音声データを再生しているだけなのです。それでも５ポンドを払うのです。

　大英図書館のホームページや観光ガイドブックで予習してきていても、つかめないものがある。観光客はそれを理解しているのです。説明にはそれだけの価値があるのです。

　　日本人である私たちは金閣寺は足利義満が栄華を極めた象徴であることを知っています。しかしアジアからの観光客は知らない人が多いかもしれません。説明がなかったら、金閣寺はただの派手なお寺で日本旅行の記念写真をとるところにすぎません。なかなかもしガイドが鎌倉幕府、室町幕府、勘合貿易などについて観光客について説明できたなら、観光客に与える感動はすばらしいものになるでしょう。

　営業も同じであって、その商品がただの建材か、建材メーカーの研究員の努力の結晶になるのかは営業の努力にかかっています。営業の説明がしっかりしていれば、かわら一枚にしろ、そこに歴史があり、瓦を焼いている工場の開発努力があることをお客様に知っていただき、お客様は物理学と化学のすばらしい世界の一端ににふれることができるわけです。